2012年8月31日金曜日

SA-W3000 エンクロージャー剛性強化(内部補強)

高精度アンプを製作し、20kHz~100Hz程度の帯域で低歪みな音が聴けるようになった。メインスピーカーのNS-10Mの周波数特性グラフを見ると、100Hz以下の低音がスパっと切れいていることが分かる。これまで、SONYのSA-W3000に100Hz以下の帯域を分担させていた。口コミでは、FOSTEXのCW250Aは、スピード感があり、ピュアオーディオ向きで、SA-W3000は映画向きだとされている。SA-W3000の音は緩く、切れが悪いというのである。しかしながら、CW250Aなんかをポイポイ導入する程の資金力は無いw

今回は、手持ちのSA-W3000のエンクロージャーの剛性を強化することで、エンクロージャーの共振を減少させ、低域の歪みを減らすことにした。
SA-W3000に搭載されている12inchのユニットがこちら↓
磁束密度の強化のためか、マグネットが一つ追加されているようだ。
↓パワーアンプ基板。アルミ製のヒートシンクは見た目よりも軽く、叩くとちょっと鳴く。制振したい。動作中は、電源トランスがかなり発熱する。大きなケミコンは、日ケミだった。
↓15mm厚のパイン材を木工用ボンドで固定してみた(ボンドつけすぎw)。黒い木材は、元々付いていた補強材。まだ乾燥していないので、なんとも言えないが、叩いてみたところ、補強してある部分の音の尾の引き方が短くなったので一先ずこれで良しとしたい。
 乾燥後の音はどうなるだろうか?
(2012/9/2追記)
ボンドが乾燥したので、ユニットを締めて、パワーアンプ部を取り外した状態で、鳴らしてみた。補強の甲斐があって、レスポンスの良い低域になった気がする。オーケストラのチューバやティンパニが存在感と迫力を伴って迫ってくる。サブウーファーの存在を感じさせない音になった。ただ、補強前と少し設置位置を変えてしまった(10cmくらい壁に寄せた。さらにクロスオーバーの値とボリューム値も変更。)ので、プレースメントによる改善だったかもしれないw



2012年8月27日月曜日

FILCO メカニカルテンキーFKB22MB導入

ダイアテック社FLICOブランドのメカニカルテンキーFKB22MBを導入してみた。
FKB22MBはドイツのCherry社の茶軸をキースイッチに採用したちょっと高級なテンキー。台湾メーカーのOEM商品である。テンキーレスメカニカルキーボードを先月導入したため、必要な時だけ、取り出して使える単体テンキーを導入した次第である。キーボードは青軸、テンキーは茶軸と異なるが、使い心地に違和感は無い。どちらも打ち心地は絶品である。メンブレンとメカニカルの違いは、例えるなら、横浜の空気と長野の山岳地帯の空気の差と言うべきであろうかw
下の写真のように、テンキーとキーボードの間にマウスを置くと、自然な体勢で操作が出来て楽である。
「コンピュータ使ってます」的な主張をしたい方は青軸を、静かで疲れないキーボードが欲しい方は茶軸をオススメします。


アマゾンだと↓の価格で販売されている。
私が使用してるメカニカルキーボードはアーキサイトのAS-KB87C(英語)である。
↓は、日本語JIS配列で、左が青軸、右が茶軸。

LED電源をDAC9018Sに搭載


ヘッドフォンアンプ用に作った正負15VのLED電源を、今回、DAC9018SのIV回路の電源として使ってみた。交換前は、お気楽オーディオキット資料館頒布のPower regulator type-D ver.2a(以下”type-D”)を使っていた。

LED電源は、前回紹介した通り、Prost様より頒布頂いた基板を元にSiCショットキーバリアダイオードや部品表指定の廃番トランジスタを採用したもの。今回の組み合わせの音質は、透明感が一段と増して、琴線に触れるような音の一歩手前位になった。この音を聴くと、type-Dは若干こもり気味、薄い膜が一枚張っているような音だったことが分かる。特に、ぺるけ式バランスHPA+ATH-W5000で聴いた時に、電源の差がハッキリと聴き取れた。NS-10Mはちょっと解像度不足で、イマイチ差が分からない。

DAC自体の電源やUSB DUAL AUDIO基板などの電源もLED電源に交換してみないと、大きな変化はみられないのかもしれない。IVの電源を変えるだけで、良い方向に変化したので、次回はDACの総LED化を行なってみたい。

(2012/09/05更新)アナログ3.3V電源と、デジタル3.3V電源をLED電源化した。今まで以上に解像度の高い音になり、音像が明確になった。1.2V系は、調整が難航していて、まだ未実装。今のところ三端子レギュレータ任せ。

2012年8月26日日曜日

ぺるけ式バランス差動HPAとお気楽オーディオキット資料館のリニューアルしたヘッドフォンアンプ基板、音質比較

お気楽オーディオキット資料館様より頒布頂いた、「リニューアルしたHPA ヘッドフォンアンプ基板(高速スルーレイト回路型 汎用アンプモジュール基板)」(以下リニューアルHPA)が一先ず組み上がったため、以前に製作したぺるけ式のバランス差動ヘッドフォンアンプと、音質の比較をしてみる。客観的な比較は出来ないが何かの参考になることを期待して、メモしておきたいと思う。

まず、リニューアルHPAの構成から説明すると、
  • 電源部には、Prost様より頒布頂いたLED電源(±15V)基板を使用(部品表通り)
  • 整流ダイオードに話題のROHM社製SiCショットキーバリアダイオードを使用
  • RSの安いトロイダルトランスを使用
  • アンプ基板の出力段には、東芝の2SC5200と2SC1930を使用
  • フィルムコンデンサは全てポリプロピレンコンデンサを使用
  • その他は部品表通り
ぺるけ式は、電源部にお気楽オーディオキット資料館で頒布して頂いた+12Vの定電圧電源とRコアトランスを使用しており、それ以外は、公開されている回路に一切手を加えることなく運用されているものである。

リニューアルHPAの音質は、雑味のないクリアーでスッキリとしていて、実在感に富んだ音だが、やや立体感にかけ、平面的に感じる。一方のぺるけ式は、奥行きのある立体感溢れる音場を感じることができるが、やや雑味があり、リニューアルHPAと比較すると、少し歪んだ音のように感じる。

「LED電源がどの程度音質に影響を与えているか?」や、「SiCショットキーバリアダイオードとSiショットキーバリアダイオードの音質差はどんなもの?」など、細かく比較すべき項目は沢山あるものの、一先ずメモ程度に、これを現段階での音質比較とさせて頂きたい。

(2012/9/16)ぺるけ式の出力段Trを2SC3421/2SA1358から2SC5171/2SA1930に交換した。今まで感じていた雑味がかなり減って、歪み感ではリニューアルHPAに匹敵するレベルとなった。以前よりクッキリとした低域の押し出し感、それでいて柔らかい音が迫ってくる感じが、独特な音場を生み出していて、楽しい音がする。hFE-Ic特性の良さが出てるのかな。

2012年8月21日火曜日

高精度パワーアンプの製作

Fig.1 背面パネル加工終了後
Fig.2 アンプ基板とヒートシンク

いつも通り、思いつくままに製作の備忘録。

アンプ基板と電源基板、Rコアトランス(RA200)は、お気楽オーディオキット資料館より頒布を受けたもの。部品は、主にMOUSER、RS、秋月、共立、Garrett、若松などで購入。

部品構成は部品表通り。フィルムコンは全てポリプロピレン。その多くは、東信の赤いやつ。抵抗は利久電器製がメインだが、足りない値は、KOAのMF1や手持ちのLinkmanのLMFQ、TAKMAN RAYなどで補った。電解コンは、ほぼすべてニッケミで、定電圧部の一部にニチコンMUSEを使用。

ケースには、思い切ってタカチHYR型縦型ヒートシンク式ラックケース(HYR133-43-23S)をセレクト!重厚な外見となった。背面のパネルも3mm厚なので、レセプタクルの取り付けは重労働だった。アンプ基板のヒートシンクへの取り付けは、アルミフィンの位置を特に気にすること無く、適当にセンタリングするように配置。ヒートシンクにタップでメネジを切って、スペーサー(六角両オネジメネジ)とTr固定用のナベ小ネジを取り付けた。基板とTrのヒートシンクへの取り付け方法は、無い知恵を絞って色々検討したが、この方法が一番容易かつ堅牢だった。

RCAレセプタクルにはNEUTRIKのNF2D。生産国がリヒテンシュタインだった!
スピーカーとの接続にはスピコンを採用してみた。ワンタッチで取り外し出来て非常に便利。フューズソケットには、スローブローフューズを装着。初回の電源投入で、うっかりノーマルブローフューズ組み込んでしまって、原因が分からず、数本ノーマルブローフューズを無駄にしてしまったw

完成して直ぐの音質は、LUXMANの付録デジアンと比較して、非常に明瞭な感じ。歪無く音像が見渡せるような感じ。ボーカルにかき消されて聴こえていなかった伴奏の微妙なニュアンスがはっきりと伝わってくる。ちょっと低域がハッキリと聴こえるようになった気がする。音量をグングン上げても歪まない。これは楽しいw
Fig.3 フロントパネル

Fig.4 斜め後方から

Fig.5 入力のGNDにつけたLPF

(2012/09/02)MJ無線と実験2011年10月号に、音声入力のGNDにLPFを通すと、GNDに乗った高周波ノイズ成分が減衰し、可聴域の低域の再現性を改善できるとの記事(解釈はこれでいいのかな?)があった。そこで、図5のような回路を組んで空中配線してみた。
結果は、良好。音場の再現性に改善が見られ、また、スッキリとした音像となった。音質的な雑味が減った感じ。

Fig.6 ラックにマウント

(2015/10/30)3年振りにパワーアンプを開腹し,配線をやり直した.
パワーアンプの蓋を開けてみると,3年前の自身で行ったアースの取り回しが全くなってなかったので,出力にかなりの多くのハムを引いていたことが分かった.配線を整え,位相補正の値を調整し,聴き慣れた曲を再生してみると,これまでの音とは似ても似つかない程解像度の高い鮮烈な音が感じられた.

Fig.7 基板上にバイパスコンデンサ(ニチコンKZ)を接着

Fig.8 信号のループとアースに気をつけて配線
※見た目は気にしない


2012年8月8日水曜日

ノートPCの熱対策

今年の4月から使用しているPanasonic Let's note CF-W4(2005年モデル)の発熱が、夏の暑さの影響もあって気になり始めた。
左側アームレストの下にはアツアツのPentiumMが搭載されている。手をPCに乗っけると、まるでホッカイロに手を触れているように感じられるほどである。問題はPC本体だけではない。Let's noteが置かれていた木製の机の表面は、通常の使用ではありえない程の高温になっていた。机の熱による変形などはまだみられてはいないが、今後、長期にわたって負荷をかけ続けるのは、机の寿命を短くすることにもなりかねないので、なんらかの排熱対策を講じる必要を感じた。
ノートPCの冷却システムは数多く販売されている。主にファンによる空冷方式が多いようだが、モバイルノートに外部電源の必要な冷却システムを使うのは良い判断とは言えない。また、重量が思いものも多く、手軽に使えない印象があった。
そんな中、今回購入に至ったのは、有限会社マルダイの「のっけて!すのこタン。」である。
”すのこタン。に使用しているアルミ素材A1100/1050は、アルミニウム純度99%以上の高価な素材です。熱伝導率は222~225(25℃・Jgs)と、一般に多用されているアルミ合金(A5052)の138(25℃・Jgs)よりずっと高く、放熱性に優れた素材です。” ―公式HPから引用―
なんとも説得力のある言葉に心が動かされてしまったわけである。こういった製品に萌え要素を入れようという製造メーカーの意気込みに応えるためにも、ここは一つポチるべき...などというようなことでは決してない。

Fig.1 正面の図
Fig.2 使用してみたところ
Fig.3 正面からひっくり返して見たところ
Fig.4 横から見たところ

Fig3,4などから見て分かるように、非常に薄いアルミで構成されているため、非常に軽量である。また、すのこ型のため、通気性も抜群である。Fig.2のように設置して、20時間程PCに20~50%程度の負荷を掛けてみたが、以前のように下の木製の台が熱くなることはなくなった。すのこを退かして木製の台に触れても、人肌程度に温まっているだけである。効果は抜群だ。ただ、ラップトップのアームレスト部分の温度は以前と比べて、大きく低下したとは言えない。机とラップトップの間に熱が留まることが無くなったので、若干アームレストは温めになったものの、熱は上に逃げるものなので、快適と言えるほどの熱の低下は起きなかった。本機は、ファンレスPCなので仕方の無い結果かも知れない。
一先ず効果はあったので、費用対効果は十分である。