2012年4月8日日曜日

エンクロージャーの回折効果を低減してみた

スピーカーバッフルのエッジでは音波の回折が起こるが、エッジが直角だと、それが周波数特性に悪影響を与えるようなので、吸音材(スポンジ)を使って、改善を試みた。
ラウンドバッフルや特殊なカーブをもつエンクロージャーは、音の回折を考慮して作られたものである。NS-10Mは直方体で、回折効果の低減が一切成されているようには見えない。そこで、試しに吸音材をバッフルのエッジ付近に貼ってみたわけである。本来は周波数特性を測定しながら、色々な貼付け方を試してみるべきだが、今回は聴覚だけに頼った。
最初は、バッフル表面に貼りつけていたのだが、試聴してみると、音の広がりに悪影響があり、高音域の伸びに欠ける印象を持った。
次に、上の写真のように(スピーカーユニットの幅に合わせてあるのは、吸音材が不足していたため)、スピーカーの後ろへ回折した音波が吸収されるように、エンクロージャーの側面に吸音材を貼付けてみたところ、高音域の伸びを維持しながら、ボーカルのサ行の突き刺さりが少なくなり、大音量時のストリングスの煩さも減少した。
今回の簡易実験は、オーディオ「音質改善」テクニック(誠文堂新光社)の「スピーカーBOXの回折効果を簡単に低減させる方法(P32~34)」の記事を元にしている。